也許就在第四區的一角
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仄暗 い校舎 の塔屋 を抜 け出 せば君 が待 っていた錆 びたフェンスから望 む街 雨傘 の咲 く六月 の事 だった曖昧 な雲 から零 れた陽 が作 る影 は寄 り添 って濡 れた頬 を拭 い手 を引 いて歩 く叶 えられない約束 だ生 きる体温 をくれた指 が解 けて形 のない痛 みに変 わった心臓 を落 としたこの世 のどこか或 いはテトラの片隅 で古 ぼけた病舎 の階段 遮断桿 が降 りてふたりを隔 てた空 を遮 る高架 に沿 って過去 を辿 る足音 ひとつ月 を追 う子供 みたいに夢中 で駆 ける君 はいないんだ傘 を回 して君 は笑 った歳月 がこの日々 を奪 うなら大人 になんてなりたくないんだ未完成 な唄 に君 を綴 った四十八月 の雨 が降 る望 まれない命 だった君 に逢 うその日 までは今 ふたりを繋 ぎとめる
Illustration by 片井雨司 |
歌曲名稱 |
或いはテトラの片隅で 也許就在第四區的一角 Or in the corner of the TETRA |
於2016年5月29日投稿至niconico,再生數為 -- 於2017年3月30日投稿至YouTube,再生數為 -- |
演唱 |
GUMI |
P主 |
ユリイ·カノン |
連結 |
Nicovideo YouTube |
“ | 文字の雨が降る第4地区 | ” |
——投稿説明文 |
或いはテトラの片隅で是ユリイ·カノン於2016年5月29日投稿至niconico的VOCALOID原創歌曲,由GUMI演唱。
ユリイ·カノン的第二稿,關於だれかの心臓になれたなら中兩個少女初遇的故事,以活著的那個少女視角對因跳樓而死的少女的追憶。
歌曲
詞·曲·PV | ユリイ·カノン |
曲繪 | 片井雨司 |
演唱 | GUMI |
寬屏模式顯示視頻
歌詞
- 翻譯:若林葵
本段落中所使用的歌詞,其著作權屬於原著作權人,僅以介紹為目的引用。
或いはテトラの片隅で
也許就在第四區的一角
一鑽進校舍樓頂的昏暗小屋
我就在等待著你的到來
透過鏽跡斑斑的鐵絲柵欄向街上望去
那已經是街上傘花涌動的六月往事了
夕陽餘暉從輪廓曖昧的雲隙間灑落下來
在地上拉出兩道長長的影子
「あの場所 へ行 こう」そう言 って
「今天去那裡吧」這麼說道
抹了抹沾濕的臉頰
牽起手一起走下去
可這是個實現不了的約定
鬆開了那雙給了我生存的體溫的手
那份溫度化作了無形的痛楚
我把自己的心臟落在什麼地方了
也許是丟在了第4地區的那個角落裡
陳舊破敗的病房樓的樓梯間
ペトリコール漂 う夕暮 れ
飄散著雨後遲暮的泥土清香
「明日 なんて来 なくていいのに」
「明天什麼的要是不會到來該多好」
斷路閘緩緩降下 把你我二人分隔開來
沿著遮蔽天空的高架橋
有一串回溯往昔的腳步聲
夢裡那個就像在追逐月亮的
奔跑著的你已經不見了
すべて茜 に染 まり落 ちていく描写 で
全部染上暗紅色的畫紙散落在地
紙上的你一邊笑一邊轉著傘柄
如果說歲月終將要把往昔的一切盡數沖走
那我真的不想長成那所謂的大人啊
いつか終 わる命 の途中 で
不知何時就結束了的半途生命里
歌唱著還未完成的歌將你拼綴點彩
アイリスの咲 く季節 が巡 り
七彩鳶尾盛放的暮春季節幾度來臨
四十八個月的雨不停地下
直到和你相遇的那天前
都未曾被誰期待過的我
將二人緊緊維繫在一起的
この花 の亡骸 を葬 る
這朵花的遺骸 現在為我所安葬
歌曲相關
在PV的分鏡中出現的文段
本段落中所使用的歌詞,其著作權屬於原著作權人,僅以介紹為目的引用。
You are all that is dear to me in the world.
你是我在這世間所親近的一切
《5月》
《5月》
春も半ばを過ぎ、教室を通り抜ける風が微かに温かみを帯び始めた頃。
春日已經過半,正是教室里穿過的風開始帶有一些溫暖的時節。
普段と何一つ変わらない放課後、私は生徒会委員の雑務を終わらせると、校舎を支配する喧騒から逃げるようにいつもの屋上へ足を急がせる。
和平時完全相同的放學後,我做完了學生會委員的雜物,從支配校舍的喧囂中逃離出去,快步走向那一直以來的屋頂上。
屋上にはプールが設置されているのだが、水泳部は人員不足により数年前に廃部、水泳の授業もないこの学校の屋上には誰もいない。
屋頂上雖然設置有一個泳池,但水泳部因為人員不足而在幾年前廢部了,沒有游泳課,也沒有人到學校的屋頂上來。
この仄暗い塔屋を抜け出せば、自分だけの世界があった。
從灰暗的校舍的屋內走出,這裡就是我一個人的世界。
ただ、その日はいつもと違った。
但是,那一天和平時不一樣。
張り詰めたスチール弦が擦れる音、奏でられた和音、細いながらも芯のある優しい歌。見慣れない女の人がそこにいた。
緊繃的鋼弦擦出的音,奏響的和弦,那是細膩卻有核心般堅韌的溫柔的歌。在那裡的是一個不熟悉的女生。
こちらの存在に気付いた彼女は、私と目を合わすとまたすぐに視線を楽譜に戻す。
感受到這邊存在的她,和我眼神交會之後馬上視線又回到了樂譜上。
私は彼女の邪魔にならないように隣のベンチの一番隅に腰を下ろした。
我為了不打擾到她,坐在了旁邊長椅上最角落的位置。
水の無い薄汚れた巨大な水槽を眺めながら、彼女の歌を聴いていた。
朝著有著薄薄的污物卻沒有水的巨大水槽眺望,同時聽著她的歌。
次の日も、その次の日も、彼女はそこにいた。
第二天,第三天,她都在那裡。
そんなある日、いつものようにベンチに座っていると、一粒の雫が膝に落ちる。
就那樣的某一天,我像一直以來那樣坐在長凳上的時候,一顆雨滴落了下來。
雨だろうか、なんて考えた途端ぼたぼたと大粒の雨が、一斉に降りだして、
下雨了嗎,就在這樣想的時候大顆的雨點一齊砸了下來。
傘を持っていなかった私は慌てて舎内に戻ろうとした時、
沒有帶傘的我正慌慌張張地跑回屋內的時候,
そっと雨は遮られる。私の頭上に彼女が傘を差し出していた。
雨被遮住了。在我的頭上是她伸出的傘。
その日空と地面を繋いだ糸筋は、二つの水溜りを引き合わせた。
那天和地交會的一線上,兩股水流合在了一起。
今は遠いあの日、第4地区の景色はこの世のどこよりも美しく見えた。
距今已經很遠的那一天,第四地區見到的景色比世界上任何地方都要美。
茜色に染まる空の下に並んだ鉄塔が
染上栗色的天空下並列的鐵塔
まるで巨大な墓標みたいだった。
就像是巨大的墓碑。
『おかえり』と迎えてくれる家庭も、暖かい食卓を囲む家庭も、そんな当たり前のことが、彼女の家には無かった。
回家時用「回來啦」迎接的家人,圍在溫暖的餐桌前團聚的家人,即使是這樣理所應當的事情,在她住的地方也沒有。
両親も、担任の教師も、周りの大人たちもクラスメイトも、彼女には憎く見えていたらしい。
家人、老師、周圍的大人甚至同學似乎都在用可憎的眼神看她。
そんな話をしていた時、私のことも嫌い? なんて聞いたら傘を回して静かに笑っていた。
說這些話的時候,也在討厭我的事情嗎?我聽見這樣的話,看見她轉著傘靜靜的笑著。
気が付いた時には生活の中で『右へ倣え』と意志を奪われていた。
注意到的時候生活中已被奪去了尊嚴和意志。
それが当たり前だと育っていつからか、どうして生きているのかって疑問を抱くようになった。
產生了「這樣是理所當然」的教育究竟是從什麼時候開始的,為什麼會這樣活著的疑問。
誰だってちょっとずつ不幸なできごとと突き当たる。だから自分の不幸を嘆くことなんてない。
誰都會有這樣被不幸所擊中的那一陣子。所以不會因為自己的不幸而悲嘆。
どんなに傷ついても彼女は生きていた。そんな彼女が私には必要だった。
不管受到什麼樣的傷她都能活下來,這樣的她對我來說是必要的。
何もない日々に混ざっていって、こうして少しずつ思い出も風化していくのだろうか。
什麼都沒有的日子一天天度過,就這樣我的思想也一點點愚鈍了吧。
寂れた街に広がる、雨上がりの澄み切った空気や、誰かが奏でる未完成な音色、そしてこの第4地区の片隅から見る眺めだけが自分の世界の全てだった。
寂寞的街上散布著的雨後的清新空氣,誰奏響的未完成的音色,以及從這第四地區的角落裡眺望的景色,曾是我世界的全部。
陽の差さない土の中で息を止め続けているような毎日だった。
那曾是像在陽光都不會照射到的土地中停止了呼吸般的每一天。
少しでも前に進もうと、人並みの人生を送っていたはずだった。
再往前稍稍前進一點點的話,就本該可以過上和普通人一樣的人生。
病気がちだった体も昔よりはだいぶよくなったのに、この痛みは今も癒えない
明明曾經病弱的身體也比以前大體上好了不少,那份疼痛卻如今也沒能痊癒。
夕焼け空が昏る蒼に落ちた街に、忘れかけていた誰かの姿を映している。
夕陽染紅的天空,昏暗的蒼色落下的街道,照映著已經忘卻的人的身姿。
未だ溶けないわだかまりを消そうとただひたすらに今日まで生きてきた。
消除了尚未完全溶解的惡感,只是切實地活到到了今天。
気が付けばこの街を出てから3度目の冬を迎えようとしていた。
注意到的時候已經迎來了走出這條街的第三個冬天。
『自ら願って生まれた訳じゃない。歩き疲れたなら立ち止まって泣いてもいい。』
「人的出生是無法由自己決定的,所以如果走累了,不如停下來哭一場。」
彼女の言葉が消えたこの場所に来ても何もしてあげられない。
明明她的話語和溫暖至今也支持著我活下去,我卻在她消失的這個地方即使來了也什麼都做不了。
彼女を失ったあの日から、とっくに私は死んでいたんだと今になって思う。
從她死去的那天起,我現在想我大概已經是死了。
心臓をどこかに落としてしまったのだ。
心臟落在了什麼地方。
この世のどこかに、あるいはこの第4地区の片隅で。
在這個世界的什麼地方,抑或是這個第四區域的角落裡。
人は、いつか必ず死ぬということを思い知らなければ、生きているということを実感することもできない。
人啊,如果意識不到自己總有一天會死這件事情的話,就也無法體會到自己正在活著的實感。
《6月》
《6月》
いくかの五月雨雲が通り過ぎ、道行く人達が薄手の服を着るようになり、
不知何時五月的梅雨已經結束了,過往的行人穿上了短袖,正是這樣開始感覺夏天來臨的時候。
夏を間近に感じ始めた頃、私の痩せこけた空虚な生活に、ささやかな楽しみができていた。
我飢餓而空虛的生活中,出現了一些小小的快樂。
前よりも軽くなった足取りで喧騒をかき分け、私はいつもの屋上へ向かう。
踏著比以前還輕盈的腳步發出響聲,我去了一直以來的那個屋頂。
仄暗い校舎の塔屋を抜け出せば、そこにはいつもの彼女が待っていた。
從灰暗的校舍的屋內走出,那裡等著的是一直以來的她。
私達は歌を作っていた。誰かに聞かせるわけでもない、自分たちだけの歌を。
我們創作了一首歌,那不是給別人聽的,而是屬於我們自己的歌。
小さい頃に親の見栄でピアノを習わされた時はつまらなかったのに、今はこんなにも楽しい
小時候為了父母的面子而學鋼琴的時候明明沒覺得,現在卻這樣的開心。
彼女が奏でるギターにでたらめな歌を乗せる、そんな遊びをしていた。
她彈奏著吉他唱著歌,我們就這樣玩著。
お菓子の歌とか、動物の歌とか、花の歌とか、くだらないものばかりだったけれど。
點心的歌,動物的歌,花的歌,儘管儘是些無聊的東西。
雨が降ってきて、私達は傘の下にいた。
雨落了下來,我們躲在了傘下。
錆びたフェンスから望む街にはいくつも雨傘が咲いていた。
從鐵柵欄中往出的街道上也綻開了幾把傘。
雨の雫がコンクリートにぶつかって跳ねる音がする。
雨滴落在混凝土上跳出清脆的響聲。
「そろそろ帰ろっか」
「差不多該回去了吧」
「うん」
「嗯」
私は彼女に洗いざらい話した。慰めて欲しいわけでも、同情してほしいわけでもなかった。
我乾脆地和她說話,雖然想要安慰她,想要表示出同情。
「明日なんて来なければいいのにね」
「明天如果也能來的話就好了吶」
しばらく続いた無言を破った突拍子もらない言葉、彼女は私の手を握る。
突然打破短暫沉默的話語,她握住了我的手。
手入れの行き届いた爪、白く細い指。
我握住她細膩的手,白而又細長的手指。
彼女の決して暖かくはないその手は、確かに私に温もりをくれた。
她那絕不算溫暖的手,也確確實實溫暖了我。
前に街の片隅の高台からこの地を見下ろした時にした話を思い出す。
之前在街道角落的高台上看著地下的時候說出的話。
いつかどこか遠い場所に行こう。この狭い街から抜け出そう。そんな約束をしたっけ。
總有一天會去向遠方的吧。從這個狹小的街道中逃出去,就這樣約定了。
これから先も二人の人生は続いていって、それが当然の事なのだと、
從這開始以後也兩個人的人生也會繼續下去,這樣理所當然的事情,
何の迷いもなく思っていた。
我一點迷茫也沒有。
踏切を渡る途中、カンカンと遮断機の音が響いた途端。
回去的路上,遮斷機(*火車通過時攔住行人的裝置)的聲音響起。
彼女は屋上のベンチに楽譜を忘れたから取りに行くと言い、
她說她把樂譜忘在屋頂上的長椅上了要回去取。
先に帰るよう促され返事をする間もなく、矢継ぎ早に彼女が駆けて行く。
就連我回一句催促她早點回來的功夫都沒有,她像箭一樣快地跑了出去。
二人を隔てるように遮断機が降り、すぐに電車が通過して彼女の後ろ姿を遮る。
隔斷兩人的鐵欄杆落下,快速通過的電車遮住了她背過去的身姿。
その日以来、私は彼女に会うことはなかった。
從那以後我就再沒有見過她。
雨の中にいると、あの日のようにそっと彼女が傘を差し出してくれるんじゃないかと思ってしまう。
在雨中,我想如果那一天她沒有那樣把傘伸給我的話就好了。
明日は雨が降ることを願っていた
雖曾許願明天也下雨吧。
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